前記事で、マカオの航空会社「ビバマカオ」が倒産して運航停止に陥ったと書きましたが、その頃、ベトナムで先に運航を停止していた「インドシナ航空」は、事実上の夜逃げに近い状況になっていました。もうこれで、再開は不可能と思われます。

VIETJOから引用:
 多額の負債を抱え運航再開の見通しが立たないインドシナ航空(ICA)の本社が、入居していたビルから姿を消していたことが分かった。

 タイでも昨年11月、国内線中心に運航していた純民間資本の航空会社「PBAir」が突然運航を停止し、その後バンコク市内のオフィスビルにあった本社も退去して会社解散(日本の特別清算に相当)すると発表していました。

バンコクで編集されている「newsclip」から引用:
 経営不振で昨年10月25日から全便を運休していたタイの民間航空会社PBエアが12月21日付で会社清算手続きに入った。運休当初は運航再開を目指す方針を示していたが、経営再建のめどが立たなかった。

 インドシナ航空もPBAirと同様に、当初は運航再開を目指す意向で、1月には実際に再開予定日を発表するところまでいきました。しかし、結局運航再開はできず、1月25日付で事業免許を取り上げられてしまいます。

VIETJOから引用:
 民間航空局は25日、インドシナ航空(ICA)の国内運航権をはく奪したと明らかにした。(中略)ICAは2008年11月に商業運航を開始。その後、運航スケジュールの取り消し、再認可を経て今月20日に運航を再開する予定だったが、結局実現できなかった。

 会社側はそれでも再開に固執しますが、結局日々の運転資金にも窮するようになり、半分夜逃げ同然の形で事務所を引き払います。

VIETJOから引用:
 ICAが入居していたビルの管理会社によると、ICAは転居先の情報を何も残していないという。

 その際、日本ならば信用調査会社が「事後処理を弁護士に一任」と報じるはずですが、当然というか何というか、顧客や許認可当局に対する事後処理をまったくせずに去っていきました。

VIETJOから引用:
 民間航空局のライ・スアン・タイン局長によると、ICAからは運航再開計画や負債の返済方針についての報告をまだ受けていないという。ICAの代理店やチケットを購入した客の多くも、チケット代金や保証金の返済に関する知らせをまだ受けていないとしている。

 これでは、破綻した後も飛ばせそうな便の運航方策をギリギリまで探り続けたビバマカオ以上に深刻です。お手元に残っている航空券は間違いなく紙くずに。旅行会社の売掛金もまず回収できそうにありません。
 国営ベトナム航空による国内線独占体制を崩すのは、そう簡単なことではありません。ジェットスターパシフィックも相当のツッコミを受けているようですし...

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