マカオを拠点にハノイ・ノイバイ空港とホーチミンシティ・タンソニャット空港にも就航していた格安航空会社「ビバマカオ」が事実上経営破綻し、3月26日のマカオ発東京・成田空港行きの便を最後に運航を止めています。

Yahoo!JAPANニュースから引用:
 マカオ当局は28日、格安航空会社ビバマカオの営業免許を取り消すと発表した。運転資金の不足で先週末から遅延や欠航が相次ぎ、これ以上の支援継続は困難と判断した。政府は緊急対策チームを組んで対応にあたっているが、搭乗予定だった観光客らはマカオでの待機を余儀なくされている。

 ビバマカオ(中国語名:非凡航空、ZG)は2005年に設立され、2007年から東京・成田空港へのプログラム(定期)チャーター便の運航を開始しました。その後2009年7月から、マカオ~ホーチミンシティ線に就航します。

マカオで発行されている「澳門日報」から引用:
 澳門廉價航空----非凡航空推薦四條優惠航線,即澳門----東京、澳門----胡志明(ホーチミンシティ)、澳門----雅加達(ジャカルタ)、澳門----悉尼(シドニー)往返航班。其中澳門----雅加達周二、六無航班,澳門----胡志明七月一日起開通每天航班。

 しかし、格安航空会社にしては大きな機体といえるB763を使っていたため、A320やB737を使うエアアジアグループやジェットスターエアウェイズ、タイガーエアウェイズ(シンガポール)といった先発の格安キャリアと違い、機材を積極的に増やしていくことができませんでした。

 またマカオは香港からの高速船(ターボジェット)や、中国・珠海(広東省)からバスで出入国する観光客が大半。外国からの直行便で出入国する需要は香港・チェクラコップ空港に比べて桁違いに小さく、マカオ政庁が出資した実質国営キャリア「エアマカオ」(NX)も大型ジェット機は貨物専用しか持っていないという陣容で、マカオの航空会社全体として国際競争に割って入っていくことができませんでした。東南アジア、特に競馬以外のギャンブルが禁止されているタイからのカジノ客をうまく取り込むことのできたエアアジアに対し、ビバマカオは主に日本からの客を期待したものの、リーマンショック以降の不景気で需要が激減していました。
 運航を止める最後の便となった3月26日の東京・成田行きも、ひと悶着の末の出発でした。

Yahoo!JAPANニュースから引用:
 26日午後2時半にマカオを発つ予定だった成田行きの便が大幅に遅れ、最終的に飛び立ったのは日付が変わった翌27日だった。同社は当初、遅延について「技術的なトラブル」と説明していたが、その後、燃油費の未払いにより運航が不可能だったことが判明。マカオ政府が一部を肩代わりする形でなんとか出発した。

 当然、一般客への運賃払い戻しや、振り替え手続きなど会社では手に負えるはずもありません。

Yahoo!JAPANニュースから引用:
 観光客らの話によると、空港スタッフから航空券の払い戻しに関する通知を渡されて初めてキャンセルを知ったという。通知には「チケットの全額を払い戻しできる」などと書かれていたが、具体的な払い戻し方法については触れておらず、当日のホテルの手配もなかった。突然の欠航に乗客らの怒りは頂点に達し、空港内の同社カウンターには抗議が殺到した。

 しかし、マカオ特別行政区政庁はビバマカオ便でマカオを訪れ、現地から帰国できなくなっている外国人旅行者の保護に全力を挙げています。

東京で編集されている「トラベルビジョン」から引用:
 マカオ政府では、観光局内に危機管理室を設けて対応にあたっており、ホットラインも設置。ZG便の運航停止により影響を受けたすべての旅客に対して宿泊費用と代替便の航空運賃を負担を決めるなど、観光への影響を最小限に留めるため、外国人旅行者に対してサポートを提供している。航空券は、マカオ航空(NX)の成田線と関空線や、香港や台北、中国本土経由での手配を進めているという。

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