ペトロベトナムの3兆円投資、日越合同へ!

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 油田採掘など総合エネルギー事業を手がける政府100%出資会社「ペトロベトナム」は、総額3兆円にも上る中長期の投資計画を明らかにしました。その財源について、日本との官民パートナーシップを最優先に考えるとのこと。連絡を受けたジェトロ(独立行政法人日本貿易振興機構)は、6月にもペトロベトナムの最高幹部を日本に招待して交渉をスタートさせます。

日経Web刊から引用:
 ベトナム最大企業でエネルギー事業などを幅広く手掛ける国営ペトロベトナム(PVN)は、内外で計画する総額3兆円規模の大型投資計画について、日本企業に優先的に参加要請することを決めた。政府の負担軽減へ民間と連携する官民パートナーシップ(方式で事業を進める考えで、日本企業の技術や資金をテコに製油所や発電所などのインフラを建設する。

 ペトロベトナムグループは、ベトナムの石油資源開発から採掘、精製、輸出までを幅広く手がけていて、ベトナムの全法人税収の3割を稼ぎ出すといわれる巨大コングロマリットです。今回の計画の対象になる中長期プランでは、全部で33のプロジェクトがあり、ほとんどはベトナム国内で完結しますが一部はラオスや遠くアフリカのモロッコにも及ぶといいます。

 例えばズンクワットに次ぐ第2、第3の製油所構想では、日本の大手総合商社や石油元売各社とのタッグを構想。その建設にはプラント建設大手の日揮や、タイでも上場している東洋エンジニアリングが関わることを想定しています。
 第3の製油所はホーチミンシティ郊外のブンタオ省ロンソンに立地する予定で、総工費はなんと60億ドル(5,400億円)。関連施設となる石油備蓄施設やスーパータンカーの入れる深海港湾も含めると、6,000億円近いビッグプロジェクトになります。

 これについて、石油元売大手の出光(正式社名:出光興産、東京都千代田区)の広報は次のようにコメントしました。

東京で発行されている「株式新聞」から引用:
 交渉の打診などは(現時点で)ないとした上で「今後、交渉の打診があれば当然検討する。また、報道で当社の名前が挙がっているのは、PVNと製油所建設に関してつながりがあったからではないか。恐らくどの企業もベトナムと何らかの関連があるからだろう」とする。

 発電所関連では、メコンデルタ地方のハウザン省に設けられる大規模火力発電所が大本命とされます。総工費16億ドル(1,400億円)のプロジェクトで、早ければ年内にも着工が予定されています。

VIETJOから引用:
 商工省はこのほど、「ソンハウ(ハウ川)発電センター」の建設地としてハウザン省チャウタイン郡フーヒューアー村の面積360ヘクタールの土地を建設地とする計画を承認した。ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)が約30兆ドン(約1500億円)を投じて、2021年までに3基の石炭火力発電所を建設する。

 管理などで電力9社の支援を受けつつ、発電機を石炭火力発電プラントの最先端技術を持つ東芝や三菱重工などから調達すると見られます。管理部門でも、火力発電原料の調達などでアジアへ積極的に進出している関西電力(大阪市)や中部電力(名古屋市)はPVN側の目に適っている模様。環境性能に優れた日本のシステムをダイナミックに成長するベトナムで花開かせ、更なる経済成長の青写真を描こうという訳です。

 石炭火力だけではありません。PVNはもっと環境にやさしい水力も開発の対象に入れています。2007年に覚書を交わしていたラオス・ルアンパバン県でメコン川にダムを建設する「ルアンパバン水力発電所構想」がそれ。完成すればタイ資本で建設された「ナムグム2ダム」(ビエンチャン県)を上回る規模になるというこの計画、総工費28億ドル(2,500億円)がネックになってリーマンショック以降しばらく止まっていましたが、日本資本の協力を得て再始動させようというのです。

 これら大規模プロジェクトには、日本の円借款が欠かせません。PVNは、昨年11月の日・メコンサミットで鳩山総理大臣がぶち上げた大メコン圏諸国への年間5,000億円規模の円借款供与を明らかに見込んでいます。政情不安に晒されたタイへの新規借款供与が減っていくのではないかという動きも一部で見られ、ベトナムにとっては追い風かもしれません。

衆議院ホームページ「質問答弁」から引用:
 対タイODAに関しては、せめて(4月のカオサン市街戦で死亡した)村本博之氏が銃撃されたことの真相が解明するまで、供与を止めるべきではないか。岡田克也外務大臣の見解如何(鈴木宗男外務委員長)
 お尋ねの「供与を止める」の意味が必ずしも明らかでないが、タイに対する今後のODAの供与については、現地の情勢の推移も見極めつつ、二国間関係を踏まえ、総合的に判断していく(政府答弁決定)

 これだけでは当然足りませんので、さらに日本の3メガバンク(三菱東京UFJ、三井住友、みずほコーポレート)にも協調融資を求めるとしています。

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