国鉄在来線の橋梁補修を日本企業が受注!

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 内閣総理大臣・鳩山由紀夫は昨年11月、「日メコンサミット」の席上、ベトナムを含む大メコン圏諸国へ今後3年間で5,000億円の円借款を供与すると表明しています。各国との間で対象となる事業の選定が進められていますが、ベトナム国鉄は在来線(統一鉄道)の線路と補修工事をまず喫緊の課題として取り組むことにし、事業者を決めました。
 鉄道総公社が行った国際競争入札の結果、総合商社大手の丸紅をコンサルタント格に、ベトナム側からは国策建設会社のタンロン、日本側からは鉄建建設と横河ブリッジが参加する共同企業体(JV)を落札者に決めたものです。

丸紅のニュースリリースから引用:
 丸紅株式会社、鉄建建設株式会社、株式会社横河ブリッジ、Thang Long Construction Corporationの4社からなる共同企業体は、2月9日、「ハノイ~ホーチミン間国営ベトナム鉄道橋梁安全性向上工事」を国営ベトナム鉄道から受注しました。工期は30ヶ月、受注金額は45億9,000万円です。(中略)本事業は、全額ODAの有償資金協力(円借款)により賄われます。

 鉄建建設の説明によりますと、今回施工される区間は、ダナン駅を中心として前後約230kmの区間にある10ヶ所の橋梁だといいます。

鉄建建設のプレスリリースから引用:
 本事業は、ハノイ~ホーチミン間を結ぶ1,700km 間の老朽化した44橋梁の内、工事区間230km の10橋梁を施工するもので、安全性を向上させることにより列車の高速走行が可能となる。残る34橋梁も同様に安全性向上の計画があり、44橋梁全ての工事が完了すると、現在29時間かかるハノイ~ホーチミン間の列車運行時間は、約5時間短縮される。

 ベトナム国鉄在来線(統一鉄道)では、特にベトナム戦争期に当時の南ベトナムが手をつけられなかった北緯17度線付近を中心に、線路設備の老朽化が進んでいます。17度線の南側には、フエやダナンといった中部の中心都市があり、将来的には日本や韓国からダナン港に出入りする貨物の輸送が増えると期待されています。このため、新幹線の導入を前に、全線開業後も貨物中心での活躍が期待される在来線の再整備を至急の課題として行うことにしました。

鉄建建設の公式HPから引用:
 今回受注した工事の中で最大の橋梁が、このダナン市の北部20km程度のところにある「Nam O」橋梁です。他の9橋梁は、既設の橋梁の下に新しい橋脚を構築し、営業線が終了し始発電車が走り出すまでの間で桁を横取りして施工しますが、「Nam O」のみ、仮線で線路を切回してからの施工となります。

 ベトナム中部の橋梁部では、ただでさえ最高時速70km程度しか出ない統一鉄道の旅客列車が、自転車並みのスピードまで徐行して運転しなければいけないなど老朽化は深刻です。この区間で毎日の列車の運転を維持しながら、橋梁補修を進めるには、日本のゼネコンが持つ先進技術を生かすことが必要と鉄道総公社は判断したようです。
 特に、横河ブリッジはメコン川最下流の後江に架かるベトナム最長の斜張橋「カントー橋」を受注するなどベトナムでも実績を残しており、大メコン圏諸国への進出を主力事業として位置づけています。鉄建建設は、JR東日本が大株主として支援する鉄道向け土木工事の日本最大手で、毎日の運転を止めないで確実に施工する技術は世界でも高く評価されています。
 工事がすべて完成し、橋梁部分の徐行規制が解除されれば、最も速い旅客列車でも29時間(車中2泊)かかっているハノイとホーチミンシティの間は、24時間前後で運行できるようになり、貨物輸送もスピードアップが図れるようになります。
 コンサルタントとして工事を監督する丸紅では、この春にも着工させる方針で、2012年秋までの完成を目指します。

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