豊通と双日のレアアース開発を国策事業に!

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 グエン・タン・ズン首相は10月31日、ASEANサミット出席のためベトナムを訪れた内閣総理大臣・菅直人(民主党、衆議院東京17区)と会談、日越両国間の戦略的パートナーシップをさらに深化させることで合意しました。

日経Web刊から引用:
 菅直人首相は31日午前、ベトナムのグエン・タン・ズン首相と会談し、戦略的パートナーシップの推進など日越関係の強化に関する共同声明を発表した。

 最大の目玉は、当サイトでも取り上げたベトナム北部でのレアアース(希土類金属)開発を両国共同の国策プロジェクトに格上げする件と、今後10年かけて建設する予定の原子力発電機2基を日本に発注することを事実上確約する件です。

日経Web刊から引用:
 両首脳はベトナムの原子力発電所第2期建設プロジェクトで日本をパートナーに選ぶことを確認し、1兆円規模のプロジェクトを日本企業が受注することが事実上決まった。レアアース(希土類)鉱山の共同開発でも合意した。
 レアアース(希土類金属)は世界供給の90%以上が中国に偏っており、中国が資源安保を理由に輸出を制限するなどの圧力を強めれば、他の国に影響が及ぶことは避けられません。その中国、しかも最大のレアアース産出地である雲南省と国境を接するベトナム北部は、まさに隠れた資源の「宝庫」だったのです。

 日本の大手商社は2000年代に入ってからの数年間でベトナム北部に目をつけ、探鉱を進めてきました。その結果、目に見える成果が今年になっていくつも出てきています。

時事通信から引用:
 日本は2000年から、ベトナム国営企業と共同で、同国北西部のライチャウ省にあるレアアース鉱床を探査してきた。同鉱床は中国南部の鉱床とつながっているとされ、「潜在力が高い」(経済産業省)とみられている。これまでに、日本の年間需要(3万トン)の約1割を満たす量が採掘できることを確認。

 特にトヨタグループの一翼を担う豊田通商(名古屋市、東証1部上場)は、親会社のトヨタ自動車が次期主力と位置づけるハイブリッド自動車(HV)の主要構成部品に必要となるレアアースの安定的な調達を目指して、早くからベトナムでのレアアース資源開発に取り組んできました。

豊田通商のプレスルームから引用:
 豊田通商株式会社は、 2008年12月、ベトナム社会主義共和国に、100%出資の商社機能を持つ現地法人 ToyotaTsushoVietnamCompany Limited. を設立いたしました。(中略)2.今後の主な取り組み (7)資源開発事業

 一方、レアアース輸入分野で先行してきた双日(東京都港区、東証1部上場)も黙って見ていてはいません。

双日のホームページから引用:
 現代社会を支える"必需品"ともいうべきレアアースを、双日は中国やエストニアから輸入して国内メーカーに販売。その輸入額は日本全体の約16%を占め、商社ナンバー1のポジションにあります。

 双日では、ベトナム分野で豊通と共同プロジェクトを組んでおり、トヨタ以外の販売先開拓に積極的です。

日刊工業新聞から引用:
 中国とレアアースの取引の多い双日は豊田通商と共同で、ベトナムでレアアースの開発に乗り出している。

 中でも、ホンダ(本田技研工業)は中国からの調達が制限されることで発売したばかりの「フィットHV」の生産に支障が出ることを最も恐れており、ベトナムなど中国以外からの調達ルートを確立することが喫緊の課題となっています。

読売新聞から引用:
 ホンダの近藤広一副社長は(10月)29日の記者会見で、ハイブリッド車(HV)の材料として不可欠なレアアース(希土類)について、「(取引先の数社が)最も厳しい場合は3か月後に(調達不足の)懸念がある」と述べた。

 今回、レアアース事業が国策プロジェクトに格上げされたことは、最先端の次世代自動車技術だけでなく、日本の資源安全保障にも大きなプラスとなることでしょう。

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