資生堂のベトナム進出がいよいよ形になる!

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 化粧品製造大手の資生堂(東京都中央区、東証1部上場)は、格安化粧品ブランド「専科」を立ち上げると発表しました。3月に完成したばかりのベトナム工場で生産される予定とされており、ベトナムから日本へ向けて発信される初の新ブランドとなります。

会社ニュースレリースから引用:
 資生堂は、成長著しいアジアの中間所得層を中心とするマステージ市場と、日本の拡大する低価格帯スキンケア市場を一体化して展開する戦略ブランド第一弾として、保湿クリームの潤いを化粧水の感触で肌に与える新スキンケア「専科 保湿クリームからつくった化粧水」を、日本では9月中旬から(販売担当分離子会社の)エフティ資生堂を通じて発売します。

 資生堂ベトナム工場は3月、ホーチミンシティに近いビエンホア市の「アマタシティビエンホア工業団地」に完成しました。4月から早速生産を始めていますが、会社ではアジアの中間層をターゲットにした新商品をベトナムから出すという戦略を掲げ、それに合致する製品を一刻でも早く発表できるよう、開発を進めてきました。

会社ニュースレリースから引用:
 今後は、2011年度から始まる次期3ヵ年計画のなかで本格展開となる「マステージビジネス」の主力生産拠点として、将来的に大きな成長が期待できるアジアの中間所得層をターゲットとする製品の生産を行います。

 しかし、日本に比べて物価の安いアジアの中間層向けではその分値段を下げなければ売れません。もしベトナムで日本向けの製品を日本と同じ水準の価格で売ったら、上流階層にしか手が出ない「高嶺の花」的な商品になってしまいます。ベトナムの人口がもうすぐ1億人に達しようという今、主力購買層と見る20代から30代の女性の数が日本の同世代を上回ってきましたが、そこでベトナムを有望市場として見るには、品質を日本と同じにするだけではダメで、アジアの物価にも対応できる低コストでの生産体制を確立しなければならないということを資生堂の経営陣もよく理解しています。

会社ニュースレリースから引用:
 資生堂は、日本の低価格市場への対応とアジアのマステージ市場へ向けた展開を一体化させた戦略ブランドの育成を図っていきます。(中略)その1つとして日本の低価格市場と一体化させた展開を図ることで、スケールメリットを追求してコスト効率を高め、低価格でありながら高機能を持つ商品を展開します。

 そしてそこは、本国・日本で資生堂がこれまであまり積極的には手がけてこなかった格安ジャンルの商品として、共通化できる分野だったのです。トヨタ自動車の「ヴィオス」や「アバンザ」のように、アジア向け主力商品は日本のそれと違い、日本では販売しないという経営戦略を取る会社もありますが、資生堂にとっては格安分野がこれまで非中核領域だったという事情もあり、日本向けにも新商品を投入することを決めました。

朝日新聞から引用:
 資生堂では現在、1千~2千円のブランド「アクアレーベル」が最も低い価格帯で、1千円を切る商品はほとんどなかった。今後、アジアで中間所得層が大幅に増え、日本では消費の二極化で低価格帯市場が拡大すると見込む。両者を共通する一つの大市場とみて、「薄利多売」の戦略をとる。

 そこで資生堂が自信を持って投入するのが、今回の「専科」という訳です。「保湿クリームから作った化粧水」は、日本ではオープン価格とし、実勢価格は980円と見込みます。マツキヨ、などのドラッグストアや、イオン、ダイエーなど総合スーパーで販売する予定。テレビCMも大々的に打ちますが、注目すべきは「SHISEIDO」の文字を表向きは極力使わないようにするというのです。これにより会社では、100円ショップなどで売られるようなノーブランド品にも対抗できる、「SHISEIDO」ブランドで取引のなかった小売店にも販売チャネルを広げられるとみているようです。

朝日新聞から引用:
 「専科」の製品パッケージの目立つ場所には資生堂のロゴやマークを使わないという。

 「専科」はベトナム工場で既に生産が始まっているとの情報があり、9月中旬にも日本で発売。その後、年内中に台湾でも発売し、来年以降はASEAN域内や中国大陸にも広げていく予定だといいます。そうなるとベトナム国内向けの販売もなされる模様で、今後の展開が楽しみです。

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