資生堂、製販一体でベトナムに本格上陸

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 化粧品製造大手の資生堂(東京都中央区、東証1部上場)がベトナムに建設を進めていた新工場が完成し、2日、完成記念式典が行われました。今後、設備の最終調整を行い、4月から日本向け商品の製造を始める予定。その後は、東アジア全域を視野に入れた輸出拠点として成長させる計画だといいます。

 工場はホーチミンシティ郊外のビエンホア市にある、アマタシティビエンホア工業団地に入居します。団地開発の中心となった「アマタコーポレーション」(タイ・チョンブリ市、SET=タイ証券取引所上場)には、日本の総合商社、伊藤忠商事も出資しています。

会社プレスレリースから引用:
 資生堂は、拡大するアジア市場に向けた生産対応拠点となる工場の建設を目的に、ベトナムに100%出資の生産会社「資生堂ベトナム有限責任会社(Shiseido Vietnam Inc.)」を2008年4月に設立します。同社が建設する工場は2008年12月着工、2009年10月竣工、同年12月からの稼動を計画しています。

 資生堂は日本と同じSHISEIDOのブランド名でアジアに進出。日本発の高級化粧品として最高の知名度を誇ります。しかし一億総中流化や少子化、高齢化など、本国・日本市場を取り巻く環境は年々厳しくなっているのもまた事実。そこで、経済の発展に伴って中間所得層、特に化粧品やスキンケア製品を最も気にする層である20代から30代の女性の絶対数が大きい東アジアは、最も魅力的な市場なのです。

会社プレスレリースから引用:
 今後も中国を核としながら拡大成長を続ける、アジア市場への商品供給体制を現段階から整えるため、このたびベトナムに用地を取得し、工場を建設することとしました。新工場ではアセアン域内向けのスキンケアなどの中低価格帯製品を中心に生産する計画です。

 当然、ASEAN自由貿易圏を利用して、タイやマレーシア、シンガポールといった域内先進諸国に免税で輸出することができますが、資生堂はそれだけを見越して、ベトナムに進出したのではありません。
 実際、前々から何度も繰り返していますが、ベトナムは総人口8,600万人の3人に2人がサイゴン陥落後の社会主義共和国成立後に生まれた、「若い国」です。資生堂が主力購買層と見る20代から30代の女性の人口だけでも、日本のそれを上回ります。そしてベトナムの経済の伸びからして、中・高級化粧品を購入できそうな中間所得層はこれからどんどん増える。ゆえにベトナム市場では、非常に大きな伸びしろがあると会社側では判断しています。そこで資生堂では、これまで代理店を通じた日本からの直輸出で対応してきた対ベトナム戦略を見直し、製販一貫体制への移行を目指しています。

会社プレスレリースから引用:
 ベトナムでは1997年より代理店を通じて販売を開始し、その後10年以上に渡り、デパートや化粧品専門店で一貫して高級化粧品事業を推進してきました。その結果、グローバルブランド「SHISEIDO」の高品質と高いイメージが定着し、市場でプレステージ化粧品ブランドとしての地位を築いてきました。 同市場では30歳未満の若年層人口の比率が約60%を占め、経済発展による所得の向上とともに化粧品市場も拡大しており、同時に競争が激しくなっています。このためお客さまのニーズを捉えたきめ細かいマーケティング活動を行い、市場でのプレゼンスをさらに高めるため、資生堂の直接投資による新会社を設立することとしました。

 2009年12月、資生堂はホーチミンシティ行政圏7区に販売会社「資生堂コスメティクス・ベトナム」を設立し、営業を開始しました。同社は、まず日本や中国で製造した高級ラインの商品の取り扱いからスタートさせ、資生堂ベトナムが製造した商品は当初、日本向けに全量輸出させるとしました。

会社プレスレリースから引用:
 2010年2月の竣工後は、4月から本格稼動を始め、まず日本国内向けに男性用化粧品、整髪料、洗顔料などの生産を行います。今後は、2011年度から始まる次期3ヵ年計画のなかで本格展開となる「マステージビジネス」の主力生産拠点として、将来的に大きな成長が期待できるアジアの中間所得層をターゲットとする製品の生産を行います。

 メイド・イン・ベトナムのSHISEIDO製品がベトナム国内の市場に並ぶのは、2~3年先になりそうですが、その時が今から楽しみ。日本と同じヘアシャンプー「ツバキ」「スーパーマイルド」や、制汗スプレー「Ag+」が東南アジア市場に出たら、少なくともふくちゃんは間違いなく使うでしょう。

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