日本の公営水道もベトナムに乗り込む時代!

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大阪のランゲージステーションベトナム語教室

 人間が生命を維持していくのに絶対必要なのが水。欧米などでは民間による上水道事業も出てきていますが、日本では地方自治体が運営する「地方公営企業」となるのが常識です。地方公営企業にグローバル規模の展開ができないと思ったらそうは問屋の大間崎。民間と組むことで発展途上国へのノウハウの移転が可能になるというのです。

日経Web刊から引用:
 東洋エンジニアリングとパナソニック環境エンジニアリングは大阪市と組み、ベトナム・ホーチミン市で2011年度にも小規模水道施設の建設・運営に進出する。数年後には大阪市の主導でコンソーシアム(企業連合)を組み70億~80億円規模の大型水道施設を建設する。

 ホーチミンシティ行政圏の浄水の供給能力は、人口増や工場など水を使う施設の増加に追いついていません。これまでにも日本などからの援助が投入され整備を進めてきた経緯がありますが、より本格的な施設を作るとなると、やはり日本からの援助が欠かせないのです。

 社会主義共和国である以上、ベトナムの上水道事業は省や都市圏の人民委員会に属する総公社が行うものです。そこにノウハウを移すのは、欧州の「水メジャー」と呼ばれる民間企業が一朝一夕でできるものではありません。地方公営企業としてすべての人民に安定した供給を行うには、公営企業としてのノウハウを長年にわたって積み重ねてきた日本の公営水道に協力を求めるべき、と考えているようです。同時に高い能力を持つ日本の民間企業から最先端の技術を導入することも可能で、一石二鳥という魅力もあります。

東京で編集されている「stockstation」から引用:
 国内の自治体が民間企業と協力し、海外で水道事業など水関連ビジネスに乗り出す、と報じられており、(水道に関するコンサルティングを手がける「日本上下水道設計」の)株価支援材料となっているようだ。大阪市は関西経済連合会と連携し、ベトナムに水質改善など上水道の運営に関する技術を提供する。川崎市もJFEホールディングスの子会社が始める豪州の水再生事業に協力するという。

 東洋エンジニアリングは、日揮、千代田化工建設と並ぶプラント建設専業大手の一角。持分法適用親会社の関係にある三井物産、同根企業である三井化学などとも連携し、中東などで水道関連の大規模プロジェクトをいくつも成功させています。

三井物産のホームページから引用:
 三井物産の最大の強みは、プラント・ビジネスや発電などのインフラ事業で長年にわたり培ってきたプロジェクト開発力や資金調達力、そしてグローバルネットワーク機能による総合力だ。これにアトラテック社のエンジニアリング、建設、操業、事業運営の機能、東洋エンジニアリングの総合設計機能と海外設計拠点を融合させ、上下水道民活・民営化、産業向けアウトソーシング、海水淡水化事業の3分野を基軸とする水事業者となることを目指す。

 東洋エンジでは1970年代から、海水を一度沸騰させて人間の飲める水(淡水)にする「多段フラッシュ方式海水淡水化プラント」を多数手がけてきました。また、浄水場建設の分野でもコンサルティングを手がけた実績もあります。

東洋エンジニアリングのホームページから引用:
 千葉県成田市(旧下総町)の浄水場建設では実施主体の自治体に対するコンサルタントとしてプロジェクト遂行を支援し、コスト縮減と品質確保の両立やスムーズな設計施工完了を実現する業務も実施しています。

 東洋エンジではこれとよく似た形で、ホーチミンシティで浄水場を建設、完成後一定期間運営して設備を行政圏水道当局に引き渡す「BOT方式」でのベトナム進出を考えています。水の浄化にかかる技術はパナソニック環境エンジニアリング(大阪府吹田市)から、そして公営水道としての運営ノウハウを大阪市水道局から導入しようという狙いです。

 大阪市水道局は2009年、ホーチミンシティ行政圏水道総公社と技術交流協定を交わしていました。

大阪市役所の報道発表から引用:
 大阪市水道局は、ベトナム国・ホーチミン市水道総公社(Saigon Water Corporation:以下、「SAWACO」)と、「技術交流に関する覚書」を2009年12月8日付で締結します。この覚書は、大阪市水道局とSAWACOの両水道事業体の友好関係の促進と、相互の発展を図るため、技術交流団の派遣・受入を実施するものです。

 そこで実際に浄水システムを整備するのは民間の仕事であり、今回、そのパートナーが決まったとご理解いただければ早いでしょう。

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